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女の戦い 戦端 4

 椅子に座った美優は、荷物を机に移しながら呼吸を落ち着かせていた。

(あいつのせいで)

 由衣への怒りを抑えながら、ハンカチで額を拭った。そうしている間に、同級生が続々と教室にはいってくる。すかさず美優は彼らの名前を1人1人呼び、挨拶をして自分の周りに呼び寄せた。はべらせているといっていい。

 だが由衣も同じように声をかけ、人を呼んでおり、あちらへいってしまう者も多い。集まった人数は前のドアからはいってくる者が多いぶん、美優のほうが多いが、大した差はない。

 美優は自分の近くにきてくれた男を相手に談笑していたが、ふと、

(これじゃあいつとの差を見せつけられない)

 そう思った。由衣に対抗してスカートを短くしてきたし、いつもより一層丁寧に身だしなみも整えてきた。男達に自分と由衣とを比べさせて、自分のほうが上だとわからせたい。

「由衣ちゃんのところにいこうか」

 美優は席を立った。その足で、由衣のも元へ向かう。後ろから男達がぞろぞろついてくる。

 由衣も待っていたのか、歩いてくる美優を見ると近くの男に椅子を1つとらせ、それをわざわざ自分の隣に置いた。由衣も似たようなことを考えている、そう思った。

 美優は用意された椅子にゆっくりと座った。由衣とは、肩が触れ合うほど近い。美優は、自信満々で脚を組んだ。スカートが気持ちずれ落ち、太ももが裾から覗いた。机はどかされており、視線を遮るものはない。明らかに男達の視線が太ももに刺さったのを感じた。男達がちらちらと自分の脚を見ている。美優にとって、快感だった。

 だが由衣も負けておらず、即座に同じように脚を組んだ。男達の視線は由衣のほうへいき、そしてまた美優に帰ってきてと、2人を比べるように動いた。それが、美優には不快だった。

(どう見ても私のほうが綺麗なのに)

 美優はなんとしても自分に注目させようと、脚をわざとらしく組みかえた。その瞬間に男達の視線は集まったが、由衣もすぐに真似をして脚を組みかえる。

「いやー、毎日坂上るの大変だよね。疲れちゃってさー」

 と、美優は自分の太ももをぽんぽんと叩いた。適度に、豊かについた肉がぷるぷると揺れ、視線を集めた。

「そうだねー、最近あんまり運動してないからなー」

 今度は由衣が、脚を前に突き出し伸ばすと、男達は露骨にそれを見た

 2人は談笑しながら、相手が話の中心になるとすぐに話題を変えてそれをさらい、相手が視線を集めるとそれに対抗した。何度も脚を組みかえ、動かした。だがどちらが優位とはいえない。

 美優はポケットから携帯をとりだすと、由衣にメールをうった。

『短い脚ちょこまか動かして大変だね』

 送信ボタンを押す。由衣はマナーモードにしているのか、気づかない。美優は由衣の肩を叩くと、自分の携帯を指でつついた。

 由衣は、不思議そうに携帯をとりだして画面を見た。おそらくメールに気づいたのだろう、なにやら入力を始めた。

 美優は由衣が入力を終えたのを横目で確認すると、自分の携帯を見た。やはりメールがきていた。

『必死だね、おデブちゃん』

 これを読むと、すかさず返信した。

『私くらいの体型が1番モテるから。由衣みたいなのをデブっていうんだよ』

 由衣はすぐこれを読み、また入力を始めた。美優の携帯にメールが届く。

『勘違いデブ、私のは筋肉だから』

 2人のメールのやりとりはこの後も続き、送信した数は互いに10をこえた。

 そろそろ時間だと、自然と解散になった。美優は由衣と話すふりをしながら最後まで残る。そして取り囲んでいた男達がいなくなった後で、隣にいる由衣に少し頭を寄せ、つぶやくようにいった。

「私の引き立て役、おつかれさま」

 由衣も小声で、

「みんな私のこと見てたみたいだけど」

 と、返した。

「勘違いしないで、見られてたのは私だから」

「ふーん、まあそういうことにしとけば? 実際はどうだかね」

 2人は挑発を繰り返した。やがて教室のドアが開き、担任の教師がはいってきたため、美優も席に戻らざるをえなくなった。美優は立ち去りながらも、由衣を睨みつけ、由衣も睨み返し、ぎりぎりまで視線を絡ませた。

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キャットファイトの小説を書いていこうかと思います。

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