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ご挨拶とおまけ

 お久しぶりです。いつものことなのですが更新が滞っております、申し訳ありません。

 たびたびチェックにきて下さる読者の方へ向けてのご挨拶と、更新する気はあるという意思表示、生存報告と広告削除のために当記事を投稿します。ただこれだけだと味気ないので、おまけとして私が途中まで書いたものの納得がいかなかったり、展開が思いつかずボツにしてしまったものの中から、まだ読めると判断した物を投稿させていただきます。

 今回投稿するのは「孤立」というタイトルで作成していたものになります。タイトルは仮題ですが。

 今回の投稿分だけでは何を書こうとしているかさっぱり伝わらないと思うので少しだけ説明を挟ませていただきます。

 「孤立」はいつものことですが高校が舞台です。同級生を値踏みし、それに基づいて計画を立て、クラス内で孤立しないよう自分の勢力を作ろうとする美少女、石井悠子を主人公とした第1部と、その石井の威を借る亀井留美という同級生を主人公とした第2部の2部構成、の予定でした。

 1部は主人公の石井と、石井が彼女なりの思惑で自分のグループに引き込んだ山崎沙知との間に起きるグループ内での主導権争いがテーマです。

 2部では石井の腰巾着である亀井が、同じように山崎沙知の腰巾着をしている村上加子という女と衝突します。同じような状況に置かれている2人が次第に反発しあう、同族嫌悪のようだけれども少し違う感情がテーマになる、はずでした。

 進捗度としては第1部の導入部分しか書けていませんが、もしかしたら続きを書くこともあるかもしれません。可能性はかなり低いですが。

 それでは、本当に全くといっていいほど物語は進展しませんし、これからも続きの投稿はないかもしれません。それでもいいという方は少しでも、物語の雰囲気だけでもお楽しみいただけたらと思います。



「孤立」

「石井悠子です。趣味は映画鑑賞、部活はテニス部に入ろうと思っています。よろしくお願いします」

 出席番号1番、石井悠子は適度に笑顔で、無難に当たり障りのない内容で、自己紹介を終わらせた。拍手を浴びると、ゆっくりと席に戻った。

「前の人が終わったらどんどん次の人でてね」

 担任の女教師がいうと、悠子の後ろの席の男が後に続いた。

「上田智樹です。野球を6年間やってました。高校でも――」

(つまんなそうな男だな、まあ席近いし仲良くしとくか)

 悠子は手元の小さなメモ書きに、「上田、野球」と書いた。片手で隠せるサイズのその紙をさっと筆箱にしまうと、ポケットから同じサイズの紙を、また1枚取り出す。

 上田が席に戻ると、今度は女が前にでる。

「江崎由実です。趣味は読書、それと――」

 悠子は、その自己紹介をぼんやり聞いている。

(顔は……、50点ってとこかな。地味な感じだし、こいつはいいや)

 悠子の手元のメモは、白紙のままだ。次から次にクラスメイトが前にでる。

「加藤加奈子、将来の夢は――」

(顔40点、これもまあ、書かなくていいか)

「亀井留美です」

(はい30点。でも派手で目立ちそうな感じだし、とりあえず覚えとくか)

 さらっと内容をメモする。

「中村友香です、私は――」

(こいつは……、70点くらいか。性格は悪そうだな)

 メモに、名前を書き、「悪」とつけたす。

「前田絵美、将来の夢はアイドルです、よろしくね!」

(なれるわけねえだろ豚。顔60点の体30点だな)

「村上加子です」

(40点。こいつブスだけど愛嬌あるな、明るいし)

 自己紹介はどんどん進み、最後の生徒の番になった。

(次が最後か……)

 筆箱の中をちらりと確認すると、メモの数は10を超えていた。

「山崎沙知です」

(ん、こいつ可愛いな)

「趣味はピアノで――」

(80……、85点か、自己紹介はおもしろくないけど)

 悠子はまたメモを書いた。

 クラスメイト33人、その全員の自己紹介が終わると、担任が教壇に立った。だが悠子は、メモの束を取りだし、こそこそと読み返していた。

(とりあえず仲良くするのは……)

 担任の話など耳にはいらない。

(派手ブスの亀井、豚アイドルの前田、愛嬌ブスの村上、この辺はどれか近くに置いときたいな、明るいブスは引き立て役につかえるし。それと……)

 指先で器用にその束をめくる。

(性格悪い中村とも仲良くしとくか。まあ顔は悪くないからな。友達がブスばっかりだと男よってこないし、しかたない)

 そのまま最後の1枚に目をやった。

(山崎は……、とりあえず声かけとく価値はあるか。この中では1番可愛かったし)

 「この中」には、当然自分は含まれていない。 もし仮に、悠子に自身を採点させるとすれば、90点は超えているだろう。 悠子はメモの束を握って、ポケットに突っ込んだ。

(この中で1番ってことは、クラスで2番目に可愛いってことだし)

 そうしているうちにいつの間にか担任の話も終わり、少し早めに休憩時間になった。

(まずは……、派手ブスの亀井から声かけとくか。席も近いし)

 すぐ右斜め後ろに亀井の席がある。悠子はちらりと目をやった。亀井は配られたプリントを退屈そうに見ている。

(ほんとブスだな、こいつ。うっすら化粧してるけど意味あるのか、それ)

 つい観察するように見ていると、顔を上げた亀井と目があった。亀井はにっこりと微笑むと席を立ち、その笑顔のままこちらにやってきた。

「石井さんだよね? 私中学からの友達いなくてさぁ、それと――」

(あぁ、擦り寄ってきたか。わかってるな、こいつ)

 亀井としても友達がいない中で孤立しないようにと頭を働かせていたのだろう。そこで誰に近づくかと考え、真っ先に悠子に話しかけにきた、そう推察した。

「ねぇ、仲良くしてもらってもいいかな?」

 亀井は中身のない話をひとしきりした後、そういった。

「もちろん、私も亀井さんに話しかけようと思ってたところだったし」

 悠子はにこりと微笑む。

 クラス1の女であるこの石井悠子に受け入れられたということが、亀井に十分な安心感を与えたはずだ、悠子はそう思った。事実、亀井も安堵のため息をついているように見えた。

(とりあえずこいつをひきつけておけばボッチになることはないな、いまいち信用できないけど)

 やはりもう何人か手元においておきたい。できれば自分を中心にグループをつくっておきたかった。

(となると次は……)

 と、ぐるりと教室を見渡した。

(あ、あいつだな、性格悪い中村)

 中村が1人でいるのを見つけると、すぐ席を立った。

「中村さんに声かけにいこうかな」

 悠子はそうつぶやくと、亀井をちらっと見た。亀井はなんの意見も言わず、後についてくる。

(こいつは私の思い通りにできるな)

 亀井の態度を見て、そう確信した。

 中村は近づいてくる悠子に気づいた様子で、こちらを見て微笑んでいる。

「あ、石井さんでしょ、美人さんだったからすぐ覚えたよ」

 中村は満面の笑みで、悠子を見上げている。

(こいつも案外ちょろそうだな、作り笑顔で好感度を稼いどくか)

「ううん、私なんか。それより中村さん凄い綺麗だよね、このクラスで1番綺麗なんじゃないかな?」

 悠子はにこにこ微笑みながら、あいている椅子に座った。亀井はその辺に立っている。

「えー、そんなそんな、でも美人の石井さんにいわれると嬉しいなぁ」

「絶対そうだって。ほら周り見ても中村さんより奇麗な人いないもん」

 悠子は適当な女子生徒をあごで差した。中村は満足そうに笑っている。

(絶対本気にしてるな、目の前に私がいるのに)

 中村と互いを褒め合うと、適当に切り上げて席を立った。

「じゃあそろそろいこうかな」

「うん、これからも仲良くしてね」

 中村が軽く手を振った。悠子もそれに応える。

(さてと……、次はどうしようかな)

 中村の2つ後ろの席には、前田が座っていた。アイドル志望の女だ。

(こうなってくると豚アイドルの前田は別にいらないな。ぶりっ子でめんどくさそうだし)

 悠子は簡単に前田を候補から捨ててしまうと、教室を見渡した。1番右後ろの席に、山崎沙知が座っている。

(やっぱりあいつはいるな、中村なんかと違って本気で可愛いし、手元においときたい。けど……)

 悠子には不安があった。

 何人かの友達がいればそれがグループになる。そうなれば誰かがいつの間にか上に立ち、そのグループを仕切り始める。友人関係に対等というものは存在しない、悠子はそう信じている。

(亀井は私の言いなりになるだろうし、中村もたぶん大丈夫、山崎はどうかな)

 露骨な引き立て役ばかりだと、男に敬遠されるし、女にも嫌われる。可愛いけれども自分よりは劣る、そんなポジションの女が欲しかった。この90点か、下手をすれば100点かもしれない自分と比べれば、中村では少々力不足だろう。

(声かけるだけかけてみるか。だめそうでも最悪中村いるしな、性格悪いけど)

 悠子は山崎に席へむかった。



 予想、というより不安通り、山崎は自分に擦り寄ってくるというほどの態度を見せてはくれなかった。しかし別段拒む様子はなく、ごく普通の友人関係を築くことには成功した。

(まあまずは普通に仲良くしとくか、変なのもついてきたけど)

 悠子が声をかけるか迷っている間に、村上加子という女が山崎と話し始めてしまったため、ついでに友達になった。悠子が愛嬌ブスと表現した女だ。

 そうしているうちに予鈴が鳴った。

(派手ブスの亀井留美、性格悪い中村友香、85点の山崎沙知、山崎のオマケで愛嬌ブスの村上加子……)

 席に戻ると頭の中で、自分の友人であり取り巻きになるであろう女達を整理している。

(そしてその中心に、上に、私がいて……。悪くないな)

 概ね自分の思い通りにことが運んだ。これでこれからの高校生活も、まずまず快適に過ごせるだろう、悠子はそう思った。

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生存報告ありがとうございます。
オマケも続き気になりました笑
今後ともよろしくお願いします!
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Author:デジタル
キャットファイトの小説を書いていこうかと思います。

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